2016年4月---------------「海福雑貨」1F店舗スペース拡大!

2015年4月に起きた、「分室の壁崩壊」。

2階「海福雑貨分室」のスペースが格段に広くなり、今まで置けなかったあんなものやこんなものも置けるようになり、新しい作家さん達も迎えることが出来、更に充実を重ねる一方で・・・

海福雑貨の本体である1階は、ある壁にぶち当たっていました。

狭い。

2階が広くなった為、相対的に狭さが際立って感じられるようになったことも、理由の一つ。

でも一番の理由は、分室が広くなって充実したことで集まってくるモノの数が格段に増え、それを見に来てくれる方々も、有難いことに増えたことでした。

店内は足元から天井までモノで溢れかえり、通路にまではみ出してモノが置かれている有様(それが個人的には楽しいのですが、女将的にはNG)。

そんな状態なのに、とどまる所を知らず気に入ったモノを仕入れまくる店主、そしてそれを叱る女将、の構図が常態化していたある日。

とても残念なことに、それまで4年近く一つ屋根の下にあった「Rucca部屋」がクローズすることになりました。

いつもアクセサリーの制作やワークショップなどで「Rucca部屋」に通い、海福雑貨の面々に笑顔をおすそ分けしてくれていたRuccaさん。委託作家さんとしてはそれまで通り海福雑貨に作品を置いてくれることに変わりはありませんが、やはり寂しいものです。

それは年末に決まり、どこかぽっかりと穴が空いたような気分で、それでも日常に追われながら過ごす日々。

そして年明け早々、その場所はただの空き部屋に変わりました。

そう、空き部屋。誰か、またあの部屋に入って活動してくれる作家さんはいないかな・・・?それとも、うちが借りて何か新しいことでも始めようか・・・

と、ここで閃きます。

海福雑貨1Fの、一つ隣の部屋は確か、本をたくさん持っている方が書庫として借りていたはず・・・。

その方に「Rucca部屋」があった一番奥の部屋に移ってもらって、うちが隣の部屋を借りて、壁をぶち抜いたら・・・あるいは・・・。

一見、だいぶ無理のある妄想でしたが一応試してみる価値はあると思い、さっそく不動産屋さんに相談します。

先方の引っ越し代金と、新しい部屋の契約代金諸々、全部うちが払うから・・・あ・・・だ、ダメ・・・ですよね?

不動産屋さんにビクビク相談する店主、ちょっと驚いた表情で「またコイツは・・・」と言いたげな担当者さん。

ちょっとした間の後、「まあ、先方が動いてくれるなら出来なくはないと思いますが・・・じゃあ聞いてみます!」と、一歩前進。

そして数時間後。とりあえず店に戻り、1階の絶望的な場所不足という向き合いたくない現実と向き合おうとしていた店主の携帯に先ほどの不動産屋さんから着信が。

「ああ、先方と連絡が取れまして・・・OKです!」

大げさですが、店主的にはこれが「歴史的瞬間」でした。「ものは試し」という有難い言葉がありますが、まさにその通りだな・・・と。

そして毎度お決まり、「善は急げ」です。早速不動産屋さんに諸々の準備をしてもらい、次の週には契約完了の運びとなりました。

約束通り、元々書庫として使っていた部屋から一番奥の部屋への引っ越し代金を引っ越し業者さんに支払い、移ってもらう方の契約代金を代わりに支払い・・・晴れて、隣の部屋GET!

と思いきや、GETは出来たのですが「20〜30年分のお掃除の刑」「ビデオテープ1000本?の刑」など、様々な障害が店主を待ち受けていました・・・これは長くなるので、また折を見て書く・・・かもしれません。

さて、1月末の隣の部屋GETから約1ヶ月、様々な苦難を乗り越えた店主は昨年同様、ご近所「神奈川建商」さんと、「分室の壁崩壊」を実行してくれた大工さんに壁抜きについて相談します。

ああ、(壁を)抜けますよ!

昨年同様、あっさりとした返事が大工さんから返ってきました。

(よし・・・いける!)・・・「じゃあお願いします!!」

ということで、ここからはいつもの通り、とんとん表紙でコトが進んでいきます。工事の日程を決めて、壁を抜く。話は至ってシンプルです。工事は4月の第1週の平日中に、わずか4日間で行うことになりました。

4日間。海福雑貨の物量をご存知の方なら想像して頂けるかと思いますが、4日間であの状態から壁際のモノを全てどかし、壁を抜き、それに合わせて新たな売り場を作り直すのは、確かに常軌を逸していました。

でも、特に週末は分室も引っ掛けて海福雑貨に来るのを楽しみにしてくれている人は沢山いるっぽいし、あまり長くは休んでいられない・・・。

そこで、先ほどの有難い言葉である「ものは試し」と、あとは「やってやれないことはない」という画期的な理論を元に、4日間での壁抜きを強行することにしたのでした。

この壁抜き工事については詳しく情熱的に語ってしまうと、あと1万文字は下らなくなってしまう(情熱的でなくても8000文字程度)ので、読みたい方がいたら、また別の機会にお話しましょう。

結果から言うと、壁抜きは大成功。思わぬ助けもあり、なんとかなりました。・・・つまり思わぬ助けがなかったら間に合わなかったかもしれません。

思わぬ助けとは、その頃ご近所に越してきて、自らのお店をオープンさせるべく準備中だった「うみねこ博物堂」の店主ご夫妻。自分たちの開店準備が忙しい中、快くお手伝いに来てくれました。

ホームセンター出身の「うみねこ博物堂」店主は、棚ひとつ作るのにも悪戦苦闘する「海福雑貨」店主の隣でサクサクと精度の高い仕事をこなしてくれました。

うちの店主にもこのくらいの仕事をしてもらいたいもんだよ・・・

と感心しながらため息をつく女将。何も言い返せず黙々と悪戦苦闘する店主。

ともあれ、4月第一週の週末、海福雑貨1Fが文字通りぶち当たっていた「壁」はなくなり、晴れて隣の部屋と繋がりました。狭かった売り場も裏方も倍の広さになって、新たな出発をしたのでした。

約6年前に起きた「海福の壁崩壊」、そして3年半前の「海福雑貨分室開店」、2年半前の「分室の売り場を拡張!」、1年前の「分室の壁崩壊」に続く、海福雑貨史上5度目の拡張の瞬間でした。

名付けて「1Fの壁崩壊」!・・・毎度毎度、捻りのないネーミングですみません。

ああすごい!広い!売り場がスカスカだ!これでしばらくの間は、モノの置き場には困らない!

と、喜ぶのは店主だけではありません。女将も、裏方(作業スペース)が格段に広くなったので上機嫌!本当に、しばらくの間は「狭い」という言葉を口にしなくて済みそうです・・・!

さあ、どうなる!?

※後日談1: 翌月の5月には、米国仕入れからの大量のモノが入り、調子に乗った店主が多方面から仕入れまくった結果、「狭い」という言葉が口にされ始めました。

※後日談2: 2016年10月現在、既に1F店内がモノで溢れかえり、これ以上置く場所がありません。


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