ウラングラス(ウランガラス・ワセリングラス)【創作材料・観賞用・実用】
透明なガラスにうっすらと入った黄緑色。ブラックライトを当てると、妖しく蛍光する・・・
海福雑貨では、ウラングラスも取り扱っています。
ウラングラスとは、ごく微量のウラン化合物を含んだ素材で出来たガラス製品の事です。
ウラングラスはドイツ語読みで、英語ではワセリングラス(vaseline glass)と言います。ワセリングラスというのは、ワセリンクリームの色に似ているからだそうです。
19世紀前半にチェコで生産されはじめ、ヨーロッパやアメリカを中心に広く普及していました。
ちなみに米国など英語圏では、「ウラングラス」といっても大体は通じません。「ワセリン」「ワセリングラス」と言えばわかってもらえます^^;
素材が素材なだけに、現代では新しい物が作られる事は少なく、現在取引されているウラングラスのほとんどが50年以上前の代物。
海福雑貨で扱っているウラングラスには、戦前(明治・大正〜昭和初期)の日本製のものや1920〜60年代の米国製のもの、1940年代以前のチェコ製のものが多いです。
ウラングラスと言えば、その楽しみ方は「ブラックライトを当てて光らせて眺める」というものが主流だと思います。
しかし、元々はこの微妙な黄緑の色合いを楽しむ為に作られていました。着色の為に混ぜたものが、たまたまウラン化合物だったというわけですね。
ですから、ウラングラスが紫外線で光る!というのが発見されたのも、後々の事だったそうです。
ちなみにブラックライトのような便利道具がまだなかった時代にどのようにウラングラスが光ることを発見し、楽しんでいたかというと、朝日や夕日に照らしていた、と言われています。
そこで試しに朝日と夕日で光るか実験したことがあるのですが・・・やり方が悪かったのかもしれませんが、思ったようには光りませんでした。紫外線の量がポイントですから、季節にもよるのかもしれませんね。
ウラングラスというと食器系が連想されやすいですが、海福雑貨ではビー玉やボタン、香水瓶やオブジェなども扱っています。
ビー玉に関して言えば、米国で仕入れて来たマーブルの中に、ウラングラスを使用しているものが紛れていることがよくあるのです。
また、日本製のビー玉にも、戦前のものにはウラングラスで作られた物があったりします。
ウラングラスのボタンは、海福雑貨では今のところチェコ製のものを多く取扱っています。
ビー玉やガラス片くらいの大きさであれば、包み込んでアクセサリーにしたりも出来ますよね。ボタンに関して言えば、そのままお洋服に付けるだけで良いのでお手軽です。
鑑賞するだけでなく、そうやって身につけるものとしてウラングラスを使ってみるのも面白いのでは?と思います。
ちなみに、ウランって、放射能は大丈夫なの??と心配になる方もおられるかと思いますが、それはどうやら大丈夫なようです。
ウラングラスに含まれるウランの量は0.1%ほどで、自然界で受ける放射線の量と変わらないとのこと。
海福雑貨で取り扱っているウラングラスの一部は、海福雑貨通販部にてお買い求め頂けます。
海福雑貨では、「古い硝子モノ」としてはウラングラスの他に、ローマングラス(もっと古いものです!)も取扱っております。